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日本は世界で2番目に溺れて亡くなる人が多い
世界では毎年372,000人の溺死が発生しており、わが国はロシアに次いで世界で2番目に溺死数が多いという現状があります。※1
屋外での水難者数は年間に1,500~1,800人になり※2、このうち死者・行方不明者は約50%にもなります。また、発生場所は50%ほどが海で起きており、行為は魚とり・釣り中の事故が最も多く、次いで通行、水泳、水遊びとなっています。
(◆図-1)
※1 WHOより Japan;8,999人,2011年/Russian;11,981人,2010年
※2 警察庁の統計より
海での事故に注目すれば、遊泳と釣りが多くなります。
(◆図-2)
2015年の海での遊泳中の水難事故者301人のうち死者行方不明者は110人という報告もあり、海での遊泳中の事故の場合は約1/3が尊い命を失う重大な事故につながっているのです。
ライフセーバーによって救助される人は年間で2,000〜3,000人
ライフセーバーが活動している全国約200ヶ所の海水浴場において、重症な溺水に至る前にライフセーバーにより救助された遊泳客は年間で2,000~3,000人になります。つまり、公的救助機関が公表する遊泳中の水難事故者数の7~10倍にも及ぶ事故が全国各地で起きています。
その海水浴場における溺水の自然的要因は、オーストラリア等の諸外国と同様に離岸流(リップカレント)が多く、次いで風による流れ、沿岸流になります。また海水浴場における溺水の人的要因は、泳力不足が最も多く、次いで、疲労、パニック、飲酒になります。
(◆図-3)
ライフセーバーによって救われる生命は
ライフセーバーが活動する全国約200ヶ所の海水浴場では、心肺蘇生が必要な溺水事故が20~30件、救助が必要な溺水事故は2,000~3,000件、応急手当が必要なケガは10,000~20,000件、毎年起きています。(全国200ヶ所の平均値)このように我々ライフセーバーは、海水浴場に潜在している膨大な数のリスクに対応しています。
さらに、2018年のアニュアルレポートから、ライフセーバーによって救助された全ての人に対する死亡者の割合は、わずか0.7%にとどまります。つまり、99.3%は、もし海水浴場で溺れたとしてもライフセーバーによって生命が救われていることになります。
一方で、ライフセーバーが配置されている海水浴場は、全国1079ヶ所のうち、わずか200カ所しかありません。つまり全国の海水浴場のうち、18.5%しかライフセーバーが配置されていないのが現状です。
■救助総数に対する死亡者の割合は0.7%、
つまり99.3%はライフセーバーによって生命が救われている。
■ライフセーバーが配置されている海水浴場は、200/1079カ所、
全国の18.5%しかライフセーバーが配置されていない。
■ライフセーバーが対応したレスキューの総数は2362件、
つまり4032人に1人がライフセーバーに救助されている。
(日本ライフセービング協会「2018年アニュアルレポート」より)
日本ライフセービング協会(JLA)との出会いは、小峯力前理事長が大学院時代に私の講義を受講したことに遡ります。
以来、実家が江の島の近くで西浜海岸は散歩コース。夏はライフセーバーの活躍を目の前にしていました。JLAとは2010年に東京ミッドタウンに開校をした「ポピンズアクティブラーニングスクール」で全国初の幼児向けキッズライフセービングプログラムを共同開発。人気プログラムになっています。毎年JLA主催の全国大会にも参加をしています。かっこいいライフセーバーを見る子どもたちの目はキラキラと輝きます。自分の命を自分で守れる子どもたちを育てるためにも、JLAの活動に心からエールを贈ります。
私がライフセービング(LS)に出会ったのは、1982年静岡県下田市での事です。当時は救助器材といえば、レスキューチューブくらいしかない頃です。その頃から豪日交流基金の支援により、より安全で効率的な救助が紹介され、私自身も多くを学びました。
現在はLSからは遠ざかっていますが、多くの皆様が海水浴場の安全の為に活躍されていることを陰ながら応援しています。LSは単に競技力を競うスポーツとは一線を画し、知力を要する業務であり、コミュニケーション能力を試される人間教育の場所です。そんな価値の高い活動にLSを経験した社会人として幾ばくか協力をすることに、私自身大きな喜びを感じています。
日本ライフセ-ビング協会(JLA)と出会う前、たまたま過ごした約4年間の短い海外生活の中で、それまで日本では体験できなかったボランティアのすばらしさを知りました。帰国後に、縁あって日本ライフセ-ビング協会の活動に巡り会えたことはどこか枯渇した心に、一筋の希望を与えて下さることでした。そして、この事業に関わることが出来ることになり、様々なことがありましたが、私自身、そしてオフサイドとして、JLAと共に約13年間歩んで参りました。これまで少しでもお役に立ててきたなら本望です。そして、これまで関わった理事長をはじめJLAの理事、事務局の皆様、多くのライフセ―バ―の皆様に心より感謝致します。これからも水辺の安全と大切な命を守るこの活動に共に寄与し、エ-ルを送り続けたいと思います。